不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

HP「中東経済を解剖する」特設コーナー「外 電 の 目」その1

http://www2.pf-x.net/~informant/cgi-bin/keijiban/top.html
3回ほどにわけて、このたいへんなページの記事に短評をつけていきたいと思います。
このページに訳出されている報道が事実かどうかよりも、アラブ人をはじめとする外国人がどういう報道に接し、アメリカに対する不信を深めているかが理解できるというのが重要だろうと思います。
でも、単純に面白い記事もあります。例えば……

  • イラク人拷問の米上院秘密報告書をエジプト紙が暴露 米将兵の反乱、大量拉致で激化★

エジプトの進歩的週刊誌、アル・オスブーは5月17日号で、事件の深層をも解き明かす戦慄の米上院報告書をすっぱ抜いた。
<中略>
その情報は、現場の命令に反抗する約46人の米軍将校(うち23人は高級将校)が、ペンタゴンと上院軍事委員会に意見書や書簡を送付していたことを示している。
これらの書簡で彼らは、1ヶ月以内にイラク国外に移動が認められない限り、司令部 の指令に反抗し、軍事命令に従わず、軍事裁判にかけられる用意があると恫喝 した。
<中略>
書簡はラムズフェルドを、「軍事・戦略が何も分からない行き当たりばったりの男」と酷評し、
リチャード・メイヤーズ統合参謀総長を、「イラクのデタラメ軍事計画の請負人」とこき下ろし、
ペンタゴン所属で、イラクで の作戦を企画立案する立案委員会を、「軍事的なヒヨコのグループで、何事にもまして自己の利益を重視する腐った連中」と評した。
「軍事・戦略が何も分からない行き当たりばったりの男」
イラクのデタラメ軍事計画の請負人」
「軍事的なヒヨコのグループで、何事にもまして自己の利益を重視する腐った連中」
ですよ!
こういう報道を見ると、アメリカというのはイスラエルや日本などより、民主主義的にはちょっとはマシかも知れないと思ってしまいます。
しかしながら、紳士的な自衛隊や、それなりに洗練された暴力を行使するイスラエルやイギリスと違い、アメリカの暴力は粗暴で素人臭くおよそスマートではありません。

アメリカは、朝鮮戦争ベトナム戦争でも核兵器を使用するという恫喝を行っています。
この報道が事実ならば、結局は勝てなかった上記二つの戦争と同じくらいに追いつめられているということです。

  • ★トルコ軍は米兵20人を拘束し、頭巾を被せたのか? トルコ参謀本部は否定★

トルコ軍とアメリカ軍は、かなり微妙な緊張状態にあるようです。

  • 劣化ウラン汚染スクラップ密輸でヨルダン当局が厳重警戒 米軍ぐるみの大規模略奪★

もはや、なんでもありです。

  • イラクの砂漠の結婚式爆撃は、米兵を脱走幇助の報復★

ウヤムヤにされてしまいましたが、誤爆ではなく確信的に攻撃したのは間違いないようです。

  • ■ヨルダンはイラクの執権になったのか?■  

今回の戦争でいちばん得をした国家は、じつはヨルダン王国だという話。

  • イラクの族長の息子、リカービとは何者か? 仏日米の多重エージェント★

日本の情報当局と首相が何者に振り回されてきたのか。

イスラエルアメリカのあまりの無能ぶりに焦っているようです。

  • ★初のイラク抵抗政治部門が結成★

きわめて重要な話題。アメリカの言う「テロリスト」、アラブの言う「抵抗勢力」は、政治部門を持つことで民主的な力をも持つことになります。

  • ★米軍、凶悪犯を釈放 極度の緊張で友軍を誤射★

誤射を恐れていては戦争はできません。だから誤射は見逃してもらえます。
そして若くて経験が浅く、いつ故郷に帰れるかもわからない兵士は、焦りと恐怖でしばしば不必要な発砲をしてしまいます。

  • イラク戦費は当初予想の10倍 付けは世界に★

犬養毅はやはり正しかった。今時戦争などするものではない、カネはかかるし、人命も多く失う。

テロがバクダット近郊で多発している現状は予定されたものだったのです。
そして、すーっとスクロールして最後の記事。

という記事は、

2月6日付のエジプト野党第一党である新ワフド党の機関紙で進歩的文化人たち に広く読まれているアラビア語紙「アル・ワフド」は、先月一人のアメリカ人高官が 「新中近東」なる考えを携えてエジプトを訪問したと、ターリク・ト ハーミーの署名入りレポートを次のように掲載した。
ということで、4ヶ月も前にサミットにおけるブッシュの大中東構想をすっぱ抜いていたわけです。信頼できる報道も確実に含まれているということです。