安彦良和憲法を語る
機動戦士ガンダムでは、主人公の敵の「ジオン公国」はナチスなんです。整列して挙手して「ジーク・ジオン」。ところが、ガンダム人気はジオン人気というぐらい人気が出た。かなり否定的に描いたのに、それを承知で格好いいと思うのが人間の性(さが)なんですね。
僕が学生運動をしていたころにも、日本は米国に守られて半永久的に平和だという前提があった。甘えがあった。ぬくぬくと居心地がいいから平和憲法は捨てがたいと。そういうのは嫌だったが、人類の最高の目標を書いた看板の陰で「解釈改憲」という恥ずかしい状態も続いた。「いいかげんこの看板を外そう」という気持ちは分かる。
でも、今のこの政治気分では非常にレベルの低い憲法改正になる。だったら恥ずかしくても分別がつくまで、この看板を掲げておけばいいと思います。
http://www.tokyo-np.co.jp/kenpou60/txt/070211.html
わたしがつけたす言葉はありません。