不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

Howling in the Night〜押井守、《戦争》を語る 2005

参加者の95%は男性。おたく=デブというのは全くの偏見ですが、正規分布に比べて著しく痩せすぎ太りすぎが多いという印象は否めません。自分の体躯について興味がない人が多いものと推定されます。
やたらと真剣な表情で見ている人が多く、ちょっと怖かったです。
あと、土曜の昼のイベントだというのに一人で来ている率が異常に高そうに見えたのですが、これ以上突っ込むのは止めておきます。
わたしは押井氏と同じく、左翼活動経験のある軍オタで、アニメにもそこそこ詳しいですから、話している内容はほとんど理解できました。
それでもなお、北朝鮮の現状に対する認識をはじめ、彼の考えとわたしの考えがほとんど一致していることには驚きました。
ただ一点、彼とわたしで全く相容れないのは、「日本」という単語で何をあらわしているかについてですが……これについて触れるのはおそらくルール違反であろうということで回避します。
しかしゲストの岡部イサク氏はろくに喋らせてもらえずに気の毒。たまにコメントを求められても、そのほぼ全ては押井氏の知識の補完か、誘導尋問でしかないという悲惨さ。つまり前半は完全に押井氏のワンマンショー。
後半から参加したもうひとりのゲストの樋口シンジ氏は、さすが監督経験者だけあって押井氏と対等に渡り合い、なおかつ自作『ローレライ』を巧みに売り込んでいましたが、やはり岡部氏はその片棒を担がされるのみで、全体でも10分ほどしか話していないんじゃないだろうか。
以下、ネタバレにならない程度で興味深かった点のメモ。

  • 小銃のオプティカルサイト(=ディテールからの連想、妄想)
  • 核使用(帝国崩壊)
  • 幻のルパン3世
  • デザインと国民性
  • 三島由紀夫の評価(会場からの質問)
  • 記録映像におけるフィックス
  • WTCビル

なお、会場からの質問で、映画『パトレイバー2』に登場したF−16JがF−2を予測していたのかというものがありましたが、次期支援戦闘機がF−16ベースに内定したのは「パトレイバー」の企画以前のことです。
また、映画に「ダレ」が必要であるというのは映画の基本的な知識の一つのはずなのですが、それを敢えて問う押井氏の質問にはどんな意図があるのだろうかと思ってしまいました。(最近の若い奴はそんなことも知らんのか!?ということが言いたかったのだろうか)。
イベント終了後は、久々に再会した学校時代の先輩ふたりと中華粥を食べに行き、先輩の抱えている新作について教えて貰ったりして、楽しく帰途につきました。