不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

美浜原発にて死亡事故

タービン建屋内で蒸気が噴出し、一名が死亡、十名が病院に搬送されたという話です。
放射能漏れの心配は無い」という報道でしたが、これを信じるならば二次冷却系の蒸気ということ。二次冷却系は核燃料に直接には触れないので、燃料放射能が漏れ出す心配は少ないと言われています。ただし、一次冷却系の冷媒(水)自体が若干の放射能を持ち、放射線を出しているため、二次系だとしても若干の放射能は持っているでしょう。
とにもかくにも、なくなられた作業者の方のご冥福と、負傷された方々の回復をお祈りいたします。
<追記>この発電所は、過去には数十トンの一次冷却水をダダ漏れにし、原発最後の安全装置といわれる「緊急炉心冷却装置」の発動に至ったこともあるそうです。廃炉にするだろ普通!
<追記2>死者4名、重傷者も全身火傷ですから、酷い苦痛に喘いでいるだろうと思われます。国内最悪、おそらくチェルノブイリ以来世界最悪の核発電所事故であるにも関わらず、この扱いの小ささはどういう事なのかと思います。
エネルギー問題は、そもそもイラク問題とも密接に語られていたはずなのです。
しかもこの猛暑。昨年あたりは、原子力がなければたいへん、と叫ばれていたはずなのですが。
あ、Oooooooooooooooのトラバがようやくきた。
<追記3>「サンデー毎日」に、事故の記事が載っています。死亡した人は「即死に近かったのではないか」という救急隊員のコメントが載っていますが、即死という用語は受傷から1分以内に絶命するということで、火傷ではショック死以外は考えられません(普通は窒息死)。
苦痛は脳内麻薬の分泌で感じなかったかも知れませんが、視界と感覚を突然奪われ、数分間恐怖の中、ある程度の理性を保って混乱しながら死を迎えたのではないかと思います。
今日(17日)、火力発電所で同種の事故が起きかかったという報道がありました。
もちろん、これはこの事故の衝撃を緩和するための報道です。
火力だろうと原子力だろうと、発生させた熱エネルギーによって水を蒸気に変え、その膨張する運動エネルギーによってタービンを回して電気エネルギーを得るという原理は変わりませんから、当然同種の事故は起こりえます。
しかしながら、美浜の事故の問題点はまず、「原子力発電」という未だ枯れていない(信頼性が確立されていない)システムの中で起こったということ。
そして、火力や水力に対して割高になっている発電単価を切り下げろという至上命題の下、いままでされていた検査基準を切り下げていく中で起きたという点にあるのであり、火力発電所の事故とは訳が違う。
こういう報道は、死者を冒涜するものです。
あ、それと、いくらなんでも原発の排水が流されている湾で子どもに海水浴させるのは、やめた方がいいと思うのですが……。
<追記4>週刊誌では、「SPA!」が少々取り上げ、「Flash」がかなりつっこんだ内容の記事を載せています。
昼休み中の事故でなければ、最悪二百人以上の作業者が被害に遭う可能性もあったとのことです。
<追記5>26日、意識不明の重体だった30才の作業者が火傷による多臓器不全で亡くなりました。
全身火傷だと、何年も苦しんで無くなったという話も聞きます。受傷者についてはほとんど報道がされていませんから、死者はさらに増えるかも知れません。