不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

『ディープ・ブルー』

海洋「ドキュメンタリー」映画。六本木岡の乙女小屋にて鑑賞しました。
勧められて見に行ったのですが、タイトル通り深く憂鬱に。
わたしはまったくおすすめしません。
まず音楽の使い方がヒドイ。ベルリン・フィルだそうですが、「スターウォーズ」か「スタートレック」か(「ヤマト」か「ガンダム」か、でも可)というような70年代風のスコアがひっきりなしに大音量でかかりまくります。正直、ヘッドフォンが(防音用に)欲しくなりました。
水中の音声というのは独特なものがあると思うのですが、ほとんどが効果音で再現されていているのにも腹が立ちます。
映像もわかりにくい加工がされていて、高速度撮影、CGの援用でどこまでがノンフィクションなのかわからなくなります。
タイトルの「ディープ・ブルー」にも関わらず、深海のシーンは最後の1/4足らずです(もしかしたら寝ていたのかも知れません。数えているだけでも6回は意識を失いました)。
そしてなにより最悪なのはその政治的メッセージ。
シャチ贔屓のわたしとしては、クジラ・イルカ=善玉、シャチ・サメ=悪玉という描き方にまず我慢がならないのですが、「シャチは狩ったコククジラの舌と下顎しか食べない」などということを、コルセット用にヒゲを取るためヒゲクジラを絶滅寸前に追い込んだ英米人に言われたくないぞ。
映画のラストは、かつて30万頭いたナガスクジラは、いまその1%である、と閉められます。なんと、この映画は実は捕鯨反対映画だったのです。
捕鯨再開を叫ぶ気はさらさらありませんが、こういう「子どもだまし」なフィルム(ビデオだけどね)は「見てはいけない」。
あ、でもシロクマと皇帝ペンギンは最高に可愛かったなぁ……と、最後に肯定してみた。
参考のために「はてな」の他の方の感想もリンクしておきます。
皇帝派(絶讃の嵐)http://d.hatena.ne.jp/limepeel/20040731
中間派(是々非々)http://d.hatena.ne.jp/yotomusi/20040725
革命派(ではない)http://d.hatena.ne.jp/suwataku/20040728