不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

思い出した3本の映画

以下、別に『櫻の園』『(ハル)』を貶したいワケではない、とあらかじめ言い訳。

久し振りに見た2本の映画――「櫻の園」と「(ハル)
<中略>
時代と寝た映画というのは、その時代が過ぎ去ってしまえば古臭く感じられるのだけれど、逆に長い時間が経つと、今度はそれが懐かしさにつながる。だから、公開当時には感じることのできなかった、新たな面白さがそこに生まれるのだ。

http://d.hatena.ne.jp/aureliano/20090102
(ハル)』に主演した深津絵里のデビュー作であり、『櫻の園』と共に語られることも多かった*11999年の夏休み』(1988)は、近未来という設定でありながらわざとアナクロでアナログな美術*2を採用することによって、今でも鮮やかな印象を残すことに成功していると思います。
を、山形浩生氏が『櫻の園』について何とも若者らしい文章を書いていたのを発見した!

桜と同じように、毎年上演されるけれど、でもそれを演じる女の子たちにとっては一回きりの「櫻の園」。その一回性が、女の子たちの生のさまざまな一回性と重ねあわされ、さらにチェーホフの戯曲にも重ねあわされた、細やかな美しい映画。

http://cruel.org/cut/cut199110.html
体言止めの繰り返しが甘酸っぱいです〜☆

*1:金子修介監督は『櫻の園』について、(ヒットしなかった)『1999』に対する、じんのひろあきによる「傾向と対策」映画に思える、ということを語っています

*2:美術監督は既にベテランだった山口修、モンスター造形で横山宏が参加