A級戦犯、国内では罪人でない…森岡厚労政務官発言
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20050526i314.htm
森岡正宏厚生労働政務官は26日の自民党代議士会で、小泉首相の靖国神社参拝問題に関連し、「中国に気遣いして、A級戦犯がいかにも悪い存在だという処理をされている。A級戦犯、BC級戦犯いずれも極東国際軍事裁判(東京裁判)で決められた。平和、人道に対する罪など、勝手に占領軍がこしらえた一方的な裁判だ。戦争は一つの政治形態で、国際法のルールにのっとったものだ。国会では全会一致で、A級戦犯の遺族に年金をもらっていただいている。国内では罪人ではない。靖国神社にA級戦犯が祭られているのが悪いように言うのは、後世に禍根を残す」などと発言、参拝取りやめを求める中国などを批判した。
この発言について、細田官房長官は同日午後の記者会見で、「政府の一員として話したということはあり得ない」と述べた。その上で「事実関係には種々誤りも含まれ、論評する必要はない。(東京裁判の結果については)日本として受諾したという事実がある」と指摘した。小泉首相は同日、首相官邸で記者団に対し、「今そんな発言取り上げてもしようがない。私の(靖国)参拝とは関係ない」と述べた。
森岡氏は取材に対し、「政府の取るべき立場を申し上げた。首相の靖国神社参拝を後押しする発言が、政府見解と違うということはあり得ない」などと語った。
明確な閣内不一致であり、首相は直ちにこの人物を更迭する義務があります。(コメントによる指摘に基づき訂正)内閣の方針と異なる人物を政務官にしておくことは閣内不一致といわざるを得ません。厚生労働大臣は彼を更迭すべきでしょう*1。
ところで、http://d.hatena.ne.jp/swan_slab/20050526/p1で指摘されていることですが*2、東京裁判を外国による押し付けだと批判する人々が、中韓を批判するときだけはサンフランシスコ講和条約を持ち出すという態度はダブルスタンダードであるといわなければなりません。
首相もたびたび言っている通り、日本は戦後一貫して国際協調主義を取っているのです。
*1:現在の厚労大臣は、鹿児島県選出の尾辻秀久参議。ウェブサイトを見る限り、彼も靖国参拝推進派のようです
*2:http://d.hatena.ne.jp/t-kawase/20050527経由で読みました。thanx.