不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

「エースをねらえ! 奇跡への挑戦」

やっぱり、「エース」の話題は盛り上がりますね!
しかし今回は脚本の出来は悪いし(西高テニス部ご一行様がぞろぞろつるんで移動するのはやめてほしい……)、カットの切り返しは下手(例えば、宗方の日記を捲り続けるひろみのシーンは、学生映画並の撮影と編集でした)、CG合成はオープニングから終盤まで総じて安っぽい。
さらに細かいことを言えば、汚しメイクはわざとらしいし、屋外での雨の降らせ方まで下手と、同じスタッフがつくったとは思えないような出来でした。撮影時間がなかったのかなぁ。
脚本、とくにその前半部には、現在は宗教法人を主宰する原作者からの介入があったことを感じさせられました。原作者は宗方死後の描写に満足をしていないそうで、アニメ『エースをねらえ!2』のときも監督に変更希望点を伝えていたそうです(本人談・当時の「アニメージュ」誌による)。ですが、できあがった作品を見た限りは、とくに宗教的メッセージが強くなってはおらず、むしろ原作よりも、より根性路線、人間主義が強調されていました(大吾のキャラもアニメ版が一番線が太く、気合も入っています。ちなみに声優は玄田「シュワルツェネッガー」哲章)。
出来上がったアニメを見た原作者は、「あの監督(出崎「ハム太郎」統)は人の話聞いてんのか!?」と怒ったのではないでしょうか。
ところで、今回のドラマ中、大吾がひろみの手を取り、ジャージの裾をめくり上げて(きゃー☆)教え諭すシーンがありました。厳しく接してきた人間がとつぜん優しさを示すというのは、じつにありがちな洗脳の手法であり、つくづく岡ひろみというキャラは洗脳に弱いタイプとして描かれているなぁ、と思わされてしまいました。
しかし良かった点ももちろんありまして、千葉ちゃんが元恋敵・藤堂に贈った「お前はぁ、岡さんと一緒に走ることができる。一緒に球を打ちあえる。それは、お前にしかできないことだろ?」という言葉にはぐっときましたね。千葉ちゃんいい人スギ!