不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

今日の渡辺多恵子

エースをねらえ!2』のビデオテープがなかなか出てこないので、代わりに(はなりませんが)しばらく渡辺多恵子の過去の悪行……じゃない作品を暴いて……いや鑑賞していこうと思います。

  • マルコのプリズムシリーズ1『たて・よこ・ななめプリズム'80』より
    • 「たて・よこ・ななめプリズム'80」
    • 「僕らが空を飛べるわけ」

1980年ですよ、1980年。コスメならレディ80、ウルトラマンも80と、様々に「エイティ」(なんか雪男みたい>それはイエティ)が流行った頃、マルコもまたこういう軽薄なタイトルの作品を描いていたのです。
内容は漫画でも文学でも定番のドッペルゲンゲルもの。つーか双子話です。
たていち、よこいちの双子兄弟と、その従姉妹の七恵が繰り広げるドタバタ学園コメディですが、現代の読者の鑑賞に堪える出来ではありません。
これは1983年の時点で本人も認識していたらしく、あとがき(これがまた例の調子で……)でなかなか美しい言い訳をしています。
本編では双子のかたわれが女装してます。
続編の「僕らが空を飛べるわけ」も併せて収録されていて、こちらでもやはりかたわれが女装しており、そのうえ双子でキスする(寸前)というシーンが……。
さらに七恵の恋人である三浦基樹くんの女装姿が深い意味もなく何コマも挿入されています。これらは渡辺多恵子を考えるにあたってわりと重要なポイントではないかと。
七恵はあきらかに作者の分身なのですが、さらに眼鏡少年である基樹くんは、作者の自画像にそっくり。もちろん眼鏡を外すと美形(美女)なワケで、渡辺多恵子の隠された願望とナルシスぶりが明らかに……。
あと、七恵の仲良しのむつみちゃん(さらさらのお下げ髪)は露骨に萩尾ちっくです。