不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX

クライマックスに向けて盛上がっております。軍特殊部隊による9課本部ビル襲撃。id:herecy8さんのhttp://d.hatena.ne.jp/herecy8/20040525では「夏エヴァを思い出します」と書かれていましたが、わたしは押井守藤原カムイの『犬狼伝説』と、あと村瀬修功監督の『Witch Hunter ROBIN』を連想しました。
軍人が確実、慎重に行動している描写は秀逸でしたが、強化服が装甲車より頑丈というのはイカガなものか、と思います。
細かいところで、公安9課が国際協力機関である!という情報にびっくり。あの連中はそんな地道なこと何にもしてないような気がするけど……。
まぁ、これはこれで公安9課の異常な装備の充実についての説明にはなりますね。
これら一連の背景には、おそらく、前次大戦の敗北→自衛軍の国外派遣禁止(自閉)→内務省の「軍事」「国際協力」分野への進出→自衛軍復権という流れがあるのでしょう。
さらには「根室奪還作戦」なる単語も出てきました。『攻殻機動隊』がはじめて描かれたのはまだ冷戦が続いていた頃なので、仮想敵はソ連だったわけですが、現在のロシアに対外戦争をするような体力がないのは周知の事実です。
北海道の一部が占領されていたとなると、常識的に言えば、米軍が手を出したということになります。
日本がアメリカとロシアと中国を同時に敵に回すはずがないですから、あるいは中国と組んで米露と事を構えたということなのか。これならば、日本の戦力を分散させる陽動作戦として、北方四島からの航空支援の下、根室に限定的な上陸攻撃を行ってきたというストーリーが成り立ちそうです。
もっとも士郎正宗はバリバリの反共ですから、たぶん彼の脳内では中露vs日米という設定なんでしょうけれど、この組み合わせじゃ『攻殻』世界に爪痕を残すような戦争らしい戦争にならないんですよね。
昨日の日記に引用したえいじさんの『新世紀日米大戦』という小説では、アジア諸国を味方につけた日本と孤立を深めるアメリカが限定的な戦火を交わす紛争が描かれていて、これはそれなりに説得力がありました。