不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

北原みのりは「国立女性教育会館」と地方自治体の機関の役割の違いを理解していない

●ところで、「国立女性教育会館」って、どこにあるの

とはいえ、私は「国立女性教育会館」というハコは、いらないと考える立場です。はい。というか、あんな所には、いらねーっ!
いったい、どのくらいの女性が、アソコに行ったことがあるんでしょう? 埼玉は秩父の山奥。駅前に客待ちのタクシーすら常駐していない小さな駅だよ。国立女性教育会館のHPには、駅から歩いて15分とあるけど、その道は車しか通らない大通りや、人一人しか歩けない細い歩道だったりする。夜なんか真っ暗で歩きたくないよ。
仕事で10回以上は行ったけど、その度に、なんでこんな山奥にこんな大切な会場を作ったのか・・・腹が自然に立ってくるというものでした。都会を離れてリラックスー、という目的ならいいが、そういう場じゃないでしょ。利用者の気持ちを全く考えていないという意味では、成田空港よりもヒドイ。

http://www.lovepiececlub.com/kitahara/2009/11/post-184.html
国立女性教育会館は全国の女性教育関係者をターゲットにした機関*1です。
言わば、地方自治体の女性教育関係者を教育する機関のようなものです。
北原氏は「仕事」で招かれたわけで、報酬と交通費が出ているでしょう。自腹で訪問する市井の活動家や研究者以外は、女性教育関係者も出張扱いのはず。
民間のわたしが研修で行った時ですら、区教育委員会からの委託ということで交通費と宿泊費が出たような記憶があります。
成田空港と一緒にするなど噴飯ものです。
また、確かに不便な所にありますが、これを便利な所につくって移転すると、いったい幾らかかるんでしょうか?
もちろん、不便な所にある国立女性教育会館を買い取る物好きはいないので、解体・整地の費用もかかってきますよ。
この機関が担ってきた研修・交流、情報収集・整理・提供、調査研究の機能は、「秩父の山奥」*2の施設でも、ある水準は保てるものだと思います。
うなるほど金があるんだったら、山手線内にあったらいいとわたしも思いますけどね。

ちなみに立地だけ立派でも意味ないよ、という例は、東京です。2001年、「女性財団」が管理していた青山にある「ウィメンズプラザ」を東京都の直接管理で運営することにしました。「ハコ」がなくなったわけではないけれど、女性問題のプロが運営していた「ウィメンズプラザ」と、都の職員が派遣される「ウィメンズプラザ」では、やはり熱意に歴然とした違いがみられました。

「女性財団」の青山「ウィメンズプラザ」になる前、東京都直轄の飯田橋「東京都女性情報センター」だった時の方がよほど利便性が高かったですよ。

もう長らく利用していないけれど、4.5年前に行った時には「編み物教室」のようなワークショップが増え、休憩している男性(スーツ姿)が目立ったことにショックを受けたものです。さらに「もうここには来ない」と思ったきっかけは、図書室で居丈高な男性職員が女性職員をしかりつけている姿を見たとき。現在の姿は知らないけれど、少しはマシになっているのかしら。

仕事のできる職員と、いい箱。この組み合わせが理想的〜。

なんたる印象操作。仕事ができないのは女性職員のほうかも知れない(というか、そのシチュエーションではその蓋然性が高い)ではないか。
P.S.2 「国立女性教育会館は本当に必要なのか?」
http://orange.ap.teacup.com/yamtom/881.html
コメント欄に注目。やはり、NWECの設立・運営目的を理解していないことがわかります。
本文については一定の共感があるものの、「青少年教育機構」との統合にはやはり反対するぞ!cf.「女と子供の世の中」http://d.hatena.ne.jp/o-tsuka/20071203

*1:http://www.nwec.jp/jp/about/object.html

*2:実際は武蔵野台地。酷い書き飛ばし方をするものだ