不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

中国の対衛星兵器実験で、危険な破片が無数に発生

今回発生した、地上からレーダーで追跡可能(およそ10センチ角以上)な破片は500個以上、それ以下になると数万に及ぶとのこと。
破片と衛星の相対速度は毎秒十数キロメートルに達することがあり、微細なものでもその威力は重火器に匹敵します。外部作業中の飛行士や、再突入機のシールド面などに直撃すれば、致命的な結果になりかねない。
そしてこれらの破片の多くが地球重力に引かれて燃え尽きるまでには、十年単位の期間がかかるそうです。
この実験の詳細を中国共産党や政府が把握していたのかどうかは定かではありませんが、解放軍の技術将校も実験成功の結果がどうなるか知らなかったはずがありません。
この暴挙は、人類の未来に対する挑戦です。
「世界に無神経さを示した中国の衛星破壊」

中国は地球観測衛星が多用する、しかもデブリが滞留しやすい高度・軌道で衛星破壊実験を実施し、多数のデブリを軌道上に振りまいた。これは、誰もが利用する宇宙の表通りで爆弾テロを実行したことに等しい。

「中国、対衛星兵器を実験・多数のデブリが発生か」

米国は1970年の後半から今回、中国が実験したものと同じようなASATの開発に着手。その後、空中発射型のロケットミサイル(ASM-135 ASAT)の開発に成功。1985年にF-15戦闘機からASM-135を発射して軌道上にある使われなくなった衛星の破壊実験に成功した。しかし、この実験では地上から観測可能な程おおきなスペース・デブリが約200個も発生。このデブリが全て地球に落下して軌道が再利用可能となるには約17年の年月が必要となった(Krepon, Michael. "Seven Questions: Space Weapons." Foreign Policy. July 2005 issue)。ミサイルによる衛星の破壊は結果として生じたデブリにより他の衛星に2次被害をもたらす危険性が高いことが判明したため、米国はその後、地上発射型のASATの実験は行っていない。