不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

特攻のロマンティシズム

田英夫の軍歴を調べていたところ、こんな書き込みを発見。
http://www.warbirds.jp/senri/18hozon/keizi04.html

[233] 特攻 投稿者:sakura 投稿日:2003/06/17(Tue) 20:23:37

私は若い世代の女性です。しかし、特攻に関する本を何冊か読み、感銘を受け、
こうして特攻に関するHPを探し回って、こちらへ辿り着きました。
しかし、少しのHPを見て回ったに過ぎませんが、私の中の若々しく凛々しい
特攻兵のイメージが、今生きている人たちの手垢で汚れてしまっているような
感じを受けるところもありました。
利用しているとまでは言いませんが、偏屈ジジイ(失礼)的な文書があると、
落胆してしまいますね。
私は、数々の本から受けた感動を、ネットの中にも探したのですが、やはり本の
世界に戻ろうと思いました。<後略>


二次元に(・∀・)カエレ!
ボーイズラブものでは「ナチス青年将校」という定番がありますが、特攻をネタにしたやおいが出るのも時間の問題ですね。
特攻作戦は数字数式上では効果がある*1という意見もあり、こういう議論ならば(賛成は出来ませんが)まだ価値があると思いますが、情緒的な特攻美化にはうんざりです。
『特攻へのレクイエム』などという吐き気を催しそうなタイトルを思い出しました。
(この本については、アマゾンの書評
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4120031675/249-4961325-1918738
が参考になるかと。わたしはあとがきを立ち読みしただけで読む気をなくしたので論評できません)
ちなみに、この投稿が載った頁を管理している方も元特攻隊員で、以前読んだことのある北条司の漫画が、この方の著書『かえらざる翼』(未読)をモデルにしたものなのだそうです。
その「蒼空の果て」という短編は、『少年たちのいた夏』というタイトルで集英社漫画文庫に収録されています。傑作です。
ドキュメンタリーならば、角川文庫から出ていた『特攻基地知覧』(高木俊朗)をお勧めします。

*1:例えば、生還率が通常攻撃の1/10でも、戦果を挙げる確立が10倍ならば、通常攻撃の1/10の出撃回数で同等の戦果を挙げ得るので、燃料や爆弾が節約できる。そのかわり、10倍のスピードで部隊が全滅するので、戦略的には敗北が早まる