不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

中国原潜領海侵犯

ではなぜ今回騒ぎになったのか。
ひとつには、海上自衛隊お得意の政治工作です。どうせ北朝鮮は近いうちにポシャリますから、その後の脅威として中国をフレームアップし、自衛隊の対中シフトを促したい。ジャーナリストや作家にも、この片棒を担いでいる人が何人かいます。
もうひとつは、今回、中国原潜が沈んで大事件になる可能性があったため、あらかじめ存在をあきらかにして海自の無謬を示しておきたかったということ。
今回、中国は潜水艦救難船を出動させています。これはただならぬ事態があったということです。
それ以前に、中国の原潜は最新鋭でも15年ほど前に進水したもので、ネームシップ「漢」は25年ほど前の製品です。中国の加工技術に西側のマシンが本格的に導入される以前の、「努力と根性」でつくられたシロモノ。ちゃんと動いていると思う軍事専門家は誰もいなかった、というくらいのフネです。アメリカの専門家によると、旧型の中国原潜は90年代にロシアの技術によって生まれ変わり、そこそこちゃんと動いているのだそうです。ただし、戦略ミサイル原潜はあいかわらず使い物にならず、なんちゃって攻撃型原潜として運用されているそうな。
で、テレビを見ていたら杏林大学の平松茂雄教授という方が、これは台湾問題を睨んだ大陸のプレゼンスだといってました(週刊新潮だか文春にも同様のコメントを寄せています)。
いやぁ、壊れかけのフネがエライめに遭っているのを、プレゼンス(軍事力の存在による示威行為、という意味です)と解釈してくれるんだったら、これは中国政府にとっては最高にお得な話ですね。
楽な暮らしさ。笑顔で生きて。空は青いし、渚は緑〜
↑この『イエローサブマリン音頭』の歌詞を検索していたら、愛国主義者の一部には、プレゼンス説を真剣に信じている方が居るようで(もしプレゼンス説が正しいということならば、潜水艦の存在を発表した日本政府こそその主体と言うことになってしまうのですが)、なんとも甘ったるい現実認識だと情けなくなってしまいました。