不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

「ギンバエ」(1) 鈴木あつむ

レスキューものが好きです。
しかし日本のレスキューを描こうとすると、消防、警察、海上保安庁自衛隊といった縦割りの軍隊型組織を描かねばならないわけで、リアリティを求めれば求めるほど活劇としての要素は失われていきます。
この漫画は、金のために命を張って人を助けるという、いわばレスキュー傭兵とでもいうべき存在の設定を考え出した時点で、レスキューものの新境地を開いたといえるのではないでしょうか。
生命保険会社が「被保険者の命を守る」という謳い文句の元に子会社として設立したが、経営陣の方針転換でリストラ候補になっている民間の人命救助会社「GQ」。
そこで働く、それぞれどこか壊れたような男女が主人公です。
主人公は「男の生き様見せちゃる」が口癖の、元航空自衛隊コンバットレスキュー。彼とバディを組む隊員は、海上保安庁特殊救難隊出の新人。
彼らはロシアから二束三文で買い叩いたMi-24「ハインド」戦闘/輸送ヘリ(通称・ギンバエ)に乗りこみ、札束のために人命救助に向かいます。
物語はまだ始まったばかりで、どのように転がっていくのかわかりませんが、注目です。
ただし、絵のほうはかなり手抜きです。ほとんどアシスタントを使っていないのではないだろうか。