ノンフィクション作家・佐野眞一さんを批判する
足立区北部育ちとしては黙って居られませんぞ。
佐野さんは言う。「衝撃的だったのは、流動性のなさです。足立にいるとよそ着がいらない、だから足立のメーンタウンである北千住にも、銀座のデパートにも行かないという話を聞いた。貧しくても自足できるから、そこからはい上がろうとしない」
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/04b498cf70b9cf6caff06d2dac6de0ee
大きなお世話だよ。ほおっとおいておくれ。
「(ゴルフの)石川遼が何億稼いだとか、そんな話題がテレビで繰り返され、みんなが騒ぐ。おれが子どものころは、カネの稼ぎで人間を判断するようなことはなかった。日本はすごくグロテスクな社会になってしまった」
1966年(佐野氏19歳)に発売されたベストセラー『宿題引き受け株式会社』の冒頭には、初任給2万円時代に高卒新人野球選手の契約金1000万円(今だと1億くらい?)で嫌になっちゃうなぁ、みたいな話が出てきます。
さらにテレビの問題、社会のグロテスク化、「新たな貧困」の発生、それぞれについての指摘は、1960年から新聞連載され1961年(佐野氏14歳)に出版された『ぬすまれた町』できわめて鋭くなされています。
あやまれ! 早稲田大学文学部の大先輩、古田足日にあやまれ!
P.S. あ、佐野さんって夜間出で勁文社大百科の編集者だったんだ。ちょっと親近感