不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

『ミカ!』『ミカXミカ!』

伊藤たかみという人はさいきん書店の店頭ではじめて知ったのですが、学生デビューした芥川賞作家だそうです。
読み始めはかなり頭にきました。つまりそれくらい魅力的だったということです。
しかも現代児童文学の必須要件(お約束とも言う)である、家庭問題、性徴問題、性交問題をちゃんと踏まえたうえ、ファンタジーのお約束もきちんと守っております。もしや同じサークル出身者だろうか……。
でも、ラストがいい感じにグダグダなのでホッとしました。
佐藤多佳子の『ハンサム・ガール』みたいに、
「きーっ、こういうのはわたしがそのうち書くつもりでいたのにぃっ!」
という気持ちならずにすんだということで。
余談ですが、文庫版の解説はどちらも読むに耐えない。