『黄泉の犬』をめぐるエピソード(ネタバレ)
麻原長兄インタビューのハイライトは、麻原の失明が幼児時代の水俣病のせいであって、水俣病患者として認定申請をしたという点、らしい(まだ未読)。
申請と却下は厚労省に情報公開請求すれば出てくるのかしら。またぞろ「個人情報保護」とか言われたり、いつのまにか書類が紛失したりしてしまうのかなぁ。
しかし、藤原新也氏は以前にもその旨を発表したことがあるようで、ぐーぐるのキャッシュから拾ってきた<< オウム真理教年表 >>にはこのように書かれています(「麻原彰晃 水俣病 写真屋」で検索すればトップです)。
又、失明を水俣病とする無責任な発表(シルクロードを私物化し、サントリーの逆鱗に触れ、某写真雑誌連載を干された写真屋)も見られた。
シルクロードを私物化とは何ぞや、と思いましたが、以下のようなことだそうです。
<前略>ベナレスは勿論行ってます。言ってみれば非日常もいいところで壮大なる斎場な訳で立ち上る人を焼く炎と煙が空を焦がしゆっくりと流れる大河は濁り汚物や花や安い葬式だと死体が燃えきらず流される、彼方此方で僧侶が瞑想に耽り、人々はその河で頭の先まで沐浴している。写真週刊誌FOCUSが創刊された頃写真家藤原新也がサントリーとのタイアップ頁でベナレスの写真で望遠レンズで写したのがあった、犬が人の足だったか腕を銜えている写真があった、人智を超えた混沌を写していた。その頁には藤原の文があって 人喰えば鐘が鳴るなり法隆寺 とあった、サントリーがクレームを入れ新潮社は説得出来なかったのか始まったばかりの連載は終わった。面白い企画だったのに。表現の自由とか皆口にはするけど現実にはこの国の文化はこの程度でしかない。表現者達よ根を上げるな、戦え。
TENMEI BLOG
http://tenmei-blog.com/archives/2005/07/post_46.htmlより引用
また、アマゾンのカスタマーレビューにはこうあります。
クライマックスはしばらく筆者がマスコミからほされる原因ともなった「犬に食われる人」のボツ決定顛末だ。それはサントリーオールドのCMポスターとして意図されたもので、試作品ではパンパンに膨れ上がった死体を狼のような野犬の群れが踵からかぶりついているという壮絶な写真の横に可愛い丸いウィスキーボトルが写っており、「悠久のガンジス、犬に食われる人、自由だなあ、インドという国は・・」というブラックユーモアかと疑うようなキャプションがついている。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/479580172X
没にされた意趣返しで連載頁に載せた写真にサントリーが噛み付き、新潮社が日和ったという構図でしょうか。(違いました。コメント欄のhizzzさんの突っ込みを参照して下さい)
『黄泉の犬』というタイトルも、この一件に絡めたネーミングのようで、つまりサントリーのウィスキーと新潮の雑誌は買ってはいけないということですよ!
果たして文芸春秋社はサントリーに遠慮したのか否か。