不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

どぜう

わたくし、東京生まれ東京育ち、爺さんは神田川に橋を架けていたという鳶の親方です。
そのわたしから言わせていただくならば、泥鰌などわざわざ高い金を出して食すものではありません。
字面通り、泥臭いし、それを誤魔化そうとして酒と砂糖と醤油で濃い味付けをしたりする。
気乗りしないまま出かけたのですが、……わたしが間違ってました。
お約束通り柳の木を配した古風な門構えのその店は、庶民的な気取らぬ内装ながら中々に趣があり、あたかも江戸時代に迷い込んだかのような風情があります。
「どぜうなべ」と「柳川」、それに白味噌で仕上た汁、サイドオーダーで骨せんべいと4種類のどじょう料理を食しましたが、どれもまったく泥臭くなどなく、上品な歯触りととろけるような食感は、今まで味わったことがないような素敵なもので御座いました。
大阪人ふたりと東京人ひとり、全員が深く満足し、吟醸酒の3合瓶をあけて仕上のお茶漬けを頂いた上で、会計は12K弱。庶民の味方と言えませう。
ちなみに「どぜう」という表記は、この店「駒形」が江戸時代、暖簾を頼んだ先で考案された当て字で、別に旧かな遣いではないとのこと。