不平文士の節酒日記~ADHD 死闘篇

アルコール使用障害とADHD に立ち向かいつつある技術系会社員のブログ

焼け跡

学生時代の後輩に、都市に遺された近代の遺物(赤瀬川原平が発見した「トマソン」と似たようなものか)を散歩して歩く趣味を持つ人がいた。
彼女が、学校の近所で焼け落ちたアパートを紹介してくれたことがある。曰く、「酒瓶と少女漫画が山になっていて、o-tsukaさんの部屋かと思いました」
さっそく探検に出かけていくと、まさにその通りの部屋で実に嫌な気分になった。この部屋には、わたしが長年探していた「1983年の恐怖」という超面白本も遺されていて、焼け出された住人とのさらなる共通点に悄然とした。
以来、何年かに一度は、自分の部屋が焼け落ちた姿を思い浮かべるのである。